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2016年6月23日

Checkpoint Theatre『Cogito/我思う、故に…』公開稽古レポート

6月10日から滞在制作を行っているシンガポールの劇団「チェックポイントシアター」が6月19日に1回目の公開稽古を行いました!

常に革新的な作品を追求する彼らが今回取り組んでいるのが、「Cogito」日本語翻訳版の創作。

劇作家が作った戯曲を翻訳家が翻訳し、役者が演じる・・という従来の流れではなく、

劇作家、翻訳家、ディレクター、プロデューサー、役者みんなで翻訳を行うという新しい方法に挑戦しています。

物語は20年後のシンガポールが舞台。違う人間だけれど同じ人間であるふたりのキャサリン・リーが出会う、ミステリアスで不穏な空気を醸し出しながらも、人間・愛・孤独という本質的なテーマを根本においた作品です。


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(左から演出家の成田独歩さん、翻訳家の滝口健さん、役者の鬼頭典子さん、中山一郎さん、久保庭尚子さん、通訳の生野佐保子さん、劇作家のHuzir Sulaimanさん、共同プロデューサーのClaire Wongさん)

 

今回の公開稽古では、まず、翻訳家である滝口健さんが自らの解釈を含まないよう用意した翻訳を、次に、全員での翻訳プロセスを経たあとの翻訳を発表しました。

もとの翻訳から、翻訳プロセスを経たあとの翻訳を聴くと、言葉が変わっただけではなく、テンポ感や台詞の間、抑揚や表情までにも変化があったように感じました。

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また今回は、実際に解釈、議論しながら翻訳をしていく現場を見ることができました。

もちろん人によって解釈が異なるので、ひとつの台詞に対してじっくりと時間をかけて議論が進んでいきます。

翻訳にあたって意識されていることのひとつとして挙げられるのが、英語と日本語での表現の違いです。例えば「story」という単語ひとつとってみても、日本語でいう「ストーリー」は、「物語を話すこと」、特にフィクションを指す言葉として使われます。それに対して英語でいう「story」は事実、フィクション関わらず「話」を意味するといいます。そのような違いや、また、日本語に置き換えられないような言葉もあり、その場合は言葉ではなく、ジェスチャーでその言葉を表現することもあるそう。

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一度翻訳プロセスを経た場面でも日が変わってみるとまた見え方が変わってくる、と演出家の成田独歩さんが話すように、非常に時間がかかる方法であると思います。

だからこそ、集中して稽古ができる環境を持つKIACでこのプロジェクトを進めてもらえることが嬉しく、今後の変化が非常にたのしみでもあります。

そして2回目の公開稽古が6月26日(日)に行われます!より解釈を重ね、変化した作品のようすを観ることができると思いますので、前回いらしていただいた方も、今回なんとなく興味を持たれた方も、ぜひお気軽にお越しいただければと思います。(※事前予約をお願いしております)

チェックポイントシアターは2017年2月にも同プロジェクトで滞在予定です。

引き続きKIACの最新情報を伝えていきたいと思いますので、どうぞご注目くださいませ!

KIAC 田中

INFORMATION

チェックポイントシアター
『Cogito/我思う、故に…』公開稽古
◆日時
 2016年6月26日(日)14:00~16:00

◆場所
 城崎国際アートセンター

◆参加無料
 (※ 事前申込必要)

◆参加申込
 電話またはメールで下記までお申し込みください
 (ご希望日、代表者氏名、人数、連絡先をお伝えください)
 城崎国際アートセンター 
 TEL 0796-32-3888(受付9~17時 火曜休館)
 e-mail info@kiac.jp

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