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2016年10月2日

KIACインターン:てがみ座滞在制作レポート【総括①】

 今回、城崎国際アートセンター(KIAC)でインターンシップの機会をいただき、てがみ座の滞在制作をお手伝いさせていただきました。

 てがみ座の滞在制作は、城崎に来た日は真っ白だったキャンバスが、読み合わせをしながら配役を考えたり、竹や不織布といったシンプルなもので見立てを試したり、映像の投影方法を実験したりしていくうちにだんだんとキャンバスに絵が描かれていくようでした。ただ、それはまだ下書きの段階であり、消すことも構図を変えることもできる余白を持って描かれたものです。これから本格的な稽古が始まっていく中で、構図がだんだんと固まってゆき、色が重ねられてゆき、1つの絵画のように、『燦々』という作品が立ち上がってくるのでしょう。長田さんが丹念の紡いだ一つ一つのことばを取りこぼさないように慎重にシーンに落とし込んでいく扇田さん。その二人の思いに応える劇団員・スタッフのみなさん。座組が一丸となってよりよい作品にしようと向き合っている姿を見て、この作品は必ずや素晴らしいものになる、そんな思いが胸に浮かびました。この滞在制作をステップアップの機会にして、より高みを目指していこうとするてがみ座のみなさん。東京公演を経て豊岡に帰ってくるとき、私たちにどんな劇世界を見せてくれるのでしょうか。多くの方に見ていただければと強く思います。
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 そうして滞在制作という形で作品の方向性を模索していけるKIACという施設は素晴らしい環境だということも今回強く感じたことです。時間も場所も制約がある都会と違い、24時間稽古ができ、大空間を使用できる、さらに稽古の後には温泉で疲れを癒せる… このKIACの環境は、てがみ座のみなさんもおっしゃっていた通り、日本中のどこにもない素晴らしいものです。わずか開館3年にして、城崎の地にもなじみ始め、世界各国のアーティストに必要とされる施設になったKIAC。ただ、職員の方々のお話を聞く限り課題もいくつかは残されているようです。職員の方々はそれを今後克服し、世界志向の文化拠点になれるよう日々試行錯誤を続けています。これから城崎国際アートセンターは、城崎の人々、日本中の人々、世界中の人々を魅了し続けていく施設になるに違いありません。そんな場所で9日間にも渡って研修させていただいたことはこの上ない幸福です。今後どのようにして成長を遂げていくのか、城崎国際アートセンターの取り組みを1ファンとして見守っていければと思います。
(インターン生・石本)
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