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Art Direction & Design: 堤拓也
2025年度「アーティスト・イン・レジデンス プログラム」について
城崎国際アートセンター
2025.3.12
芸術監督からのメッセージ
今年度も個性豊かなアーティストがKIACへ訪れます。今年度は海外からの応募の占める割合が多く、世界中からKIACが注目されていることを嬉しく思っています。ここ数年の傾向として、城崎のみならず様々な地域に出かけて行き、その土地でリサーチし芸術活動へと繋げていこうとするアーティストからの応募が増えています。外からやって来たアーティストの眼差しによって、その土地の価値が再発見される、そしてアーティストの糧にもなっていく、そのように双方にとって良い効果が生まれています。また、芸術文化観光専門職大学の学生たちもKIACによく来てくれています。プロの創作現場を見られるKIACは彼らにとって刺激や学びを得られる場所になっています。益々他の地域や施設との連携をしていきたいと思っています。
世界は急速に変化し続けており、様々な課題を抱え、先の見えない状況にあります。目の前のことで精一杯で、芸術に目を向けていられないと感じられるかもしれません。しかし、私たちはそれでもここで希望を見出していきたいです。アーティストやここに集ってくれる皆さんが希望の光です。今年度もたくさんの出会いが生まれることを願っています。KIACのラインナップにご注目いただければ幸いです。
市原佐都子
劇作家・演出家・小説家・城崎国際アートセンター芸術監督
今年度も個性豊かなアーティストがKIACへ訪れます。今年度は海外からの応募の占める割合が多く、世界中からKIACが注目されていることを嬉しく思っています。ここ数年の傾向として、城崎のみならず様々な地域に出かけて行き、その土地でリサーチし芸術活動へと繋げていこうとするアーティストからの応募が増えています。外からやって来たアーティストの眼差しによって、その土地の価値が再発見される、そしてアーティストの糧にもなっていく、そのように双方にとって良い効果が生まれています。また、芸術文化観光専門職大学の学生たちもKIACによく来てくれています。プロの創作現場を見られるKIACは彼らにとって刺激や学びを得られる場所になっています。益々他の地域や施設との連携をしていきたいと思っています。
世界は急速に変化し続けており、様々な課題を抱え、先の見えない状況にあります。目の前のことで精一杯で、芸術に目を向けていられないと感じられるかもしれません。しかし、私たちはそれでもここで希望を見出していきたいです。アーティストやここに集ってくれる皆さんが希望の光です。今年度もたくさんの出会いが生まれることを願っています。KIACのラインナップにご注目いただければ幸いです。
市原佐都子
劇作家・演出家・小説家・城崎国際アートセンター芸術監督
【公募プログラム】
■公募について
2024年6月1日(月)~7月12日(金)の期間で募集を行い、21か国から66件の応募があり、8月に選考会を開催し、各アーティストへのヒアリングと日程調整を経て、9件のプロジェクトを採択することを決定しました。
■選考委員
「2025年度 アーティスト・イン・レジデンス プログラム」選考委員
市原佐都子(城崎国際アートセンター芸術監督、劇作家、演出家、小説家、Q主宰)※選考委員長
内野 儀(学習院女子大学 教授、パフォーマンス研究)
高嶺 格(美術家、多摩美術大学 教授)
藤田一樹(ダンサー、ダンス研究)
志賀玲子(城崎国際アートセンター 館長)
吉田雄一郎(城崎国際アートセンター プログラムディレクター)
橋本麻希(城崎国際アートセンター 地域連携ディレクター)
■選考基準
【社会への応答】私たちが生きる現在の社会や環境に対して、芸術活動を通して何らかの応答がなされているか
【批評的創造性】既存の価値や常識を批評的にとらえ、芸術面においてそれらを更新する可能性を有しているか
【交流の創出】滞在前・中・後に採択プロジェクトを通して、新たな交流を生み出す意志や可能性を有しているか
■選考会と日程調整
選考会では、上記の選考基準にもとづき、各選考委員が、「採択すべき」「議論すべき」と考えるアーティスト・プロジェクトを事前に選出し、その評価をもとに全員で議論を重ねました。
その中で、まず全体で高い評価を得たアーティスト・プロジェクトを採択候補として選出しました。次に、ラインナップ全体の分野や国籍、内容などのバランスを考慮し、選考基準に合致すると思われるアーティスト・プロジェクトを採択候補に加え、最終的に10組の採択候補者を選出しました。
選考会終了後、提携プログラムと公募プログラムの採択候補アーティストの希望する滞在日程を調整するという、実務的なすり合わせを行い、最終的に9組のアーティスト・プロジェクトを「公募プログラム」として採択することを決定しました。
■採択プロジェクトについて
=====
TRANSIT ARTS LAB + ミツバチLINK
MiR(マネージャー・イン・レジデンス)
制作者や研究者など、アートマネジメント分野の専門人材によるレジデンスプログラム。人口減少・少子高齢化を背景に地方と都市部で広がる文化格差など、多くの課題を抱える社会状況を踏まえ、現場を支える制作者も一度立ち止まり、深く呼吸するための「制作者サバティカル」、未来に向けて協働でアイデアを深める「制作者ミーティング」などを行う。
温 又柔 + Jang-Chi + ネス・ロケ + リー・ミンチェン(李 銘宸)+ KYOTO EXPERIMENT
Cruising: Traveling Tongues
日本、フィリピン、台湾の4名のアーティストが「食」に関する物語に見出される文化やアイデンティティの多層性、混交性に着目したリサーチとクリエーションを行うパフォーマンス・プロジェクト「Traveling Tongues」。台北アーツフェスティバルによるリサーチプログラム「Cruising」の一環として展開し、台北と京都での上演を目指した滞在制作を行う。
アートクリト・シアター(藝君子劇團)
『バッコスの信女 ― ホルスタインの雌』
社会的・政治的テーマを追求し、香港の現代演劇シーンで注目の劇団、アートクリト・シアターが市原佐都子の戯曲『バッコスの信女 ― ホルスタインの雌』の広東語翻訳版の創作を行う。香港のアーティストの視点から、日本の現代演劇を再解釈し、女性のアイデンティティ、生殖の倫理、人間社会における動物の役割を巡るさまざまなジレンマを解き明かそうとする。
レウ・ウィジェ + 和田ながら
massageXgossip
インドネシアの振付家 レウ・ウィジェと日本の演出家 和田ながらという異なる背景を持つ二人が、2024年のバンコクと台北でのADAMアーティストラボから取り組むコラボレーション。マッサージとゴシップを動きと語りというパフォーマティブな要素として掛け合わせ、その関係性を手掛かりに、互いの文化や言葉、芸術領域を横断し、新たな表現言語を探求する。
ワン・チャミン/シェイクスピアズ・ワイルド・シスターズ・グループ + タニノクロウ/庭劇団ペニノ
『誠實浴池』
劇作家・演出家として、ともに国際舞台で活躍する王嘉明(台湾)とタニノクロウ(日本))の二人が川端康成の晩年の傑作小説『眠れる美女』から着想し、共同執筆・演出で、2024年に台湾で初演し、大きな話題を呼んだ公演の再演。両国の文化に根付く銭湯を舞台に、台湾と日本の8名の個性的な俳優たちによって、不思議で心地よい大人のための寓話が立ち上がる。
ベアトリス・サノ + エドゥアルド・フクシマ
Situation of Experimentation
ブラジル・サンパウロを拠点に活動する振付家・ダンサーのベアトリス・サノによる、「立つ」「歩く」といった基礎的な行為の探究をもとに創作するダンスパフォーマンス。ダンサーのエドゥアルド・フクシマ、音楽家のチコ・ライプホルツ、映像作家のセルジオ・シルヴァ、舞台美術家のヒデキ・マツカ、ドラマトゥルクのジュリア・ローシャらが参加する。
中間アヤカ + ルーシー・オートマン + カトリン・リッべ + 下寺孝典[TAIYA]
Echoes from within the Kitchen
ダンサーの中間アヤカ、ドラマトゥルクのルーシー・オートマン、アーティストのカトリン・リッべ 、屋台建築家の下寺孝典[TAIYA]による領域横断プロジェクト。家事労働をテーマにした映像作品《キッチンの記号論》(マーサ・ロスラー/1975)の発表から50年、現代における労働空間としてのキッチンの持つ社会的意味を考察し、新たな表現の可能性を模索する。
森 あらた
100万匹の猿
「ひきこもりだった17年前に日本を飛び出し映像作家となった<私>は故郷へ戻り、あの時日本を出ていなかったらいたはずの、もう一人の自分と出会う旅に出る」
映像作家の森あらたが「ロスジェネ世代」を手掛かりに、サイコドラマ(=演劇を使った心理療法)の手法を用いて、現実と非現実、自己と他者、演劇と映像といった境界を超え、現代社会の分断を見つめる。
パスパルトゥー・デュオ + イノヤマランド
Dispatches
パスパルトゥー・デュオ(イタリア)とイノヤマランド(日本)という、ともに電子音響機材を用いて活動する二組のデュオがラジオの中継技術を活用して創作する実験的パフォーマンス。劇場内に配置される複数のFMトランスミッターとポータブルラジオによって、空間自体を音楽的装置に変容させ、絶え間なく変化する音環境の中で観客に没入的な鑑賞体験をもたらす。
=====
以上、9組のアーティスト、プロジェクトを「公募プログラム」として採択しました。
【公募以外のプログラム】
公募プログラム以外では、以下のプログラムを予定しています。
=====
■提携プログラム
国内外の芸術団体等との連携によって実施するプログラム
小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク
ダンス作品第3番
独自の動きを創造するメカニズム「フィジカル・カタルシス」を研究開発してきた小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクがヨコハマダンスコレクション2022のコンペIにて受賞した城崎国際アートセンター賞の副賞として実施する滞在制作。「世界に羽ばたく次世代クリエイターのためのDaBY 国際ダンスプロジェクト “Wings”」の一環で、3番目のダンス作品を創作する。
平田オリザ + 中堀海都
シアターオペラ『その星には音がないー時計仕掛けの宇宙ー』
劇作家・演出家の平田オリザと作曲家の中堀海都によるシアターオペラ第二弾。宇宙と心象をテーマに、最新の立体音響技術を用いて、平田の現代口語演劇と中堀のヴォカリーズ(歌詞を伴わず、声のみを使う歌唱法)による現代音楽アリアが交互に展開する多次元的空間を表現。現代演劇、現代音楽、現代アートが融合する総合芸術作品としての完成を目指す。
デイナ・ミシェル
IN WATER I MUST
カナダのライブアーティスト、デイナ・ミシェルが、職場における信頼に焦点をあてた前作を経て、「水」をテーマに異なる信頼のあり方を探る新作のクリエーション。水泳に関して、アーティスト個人が持つ経験とさまざまな共同体が有する社会的・歴史的背景、その両方に根ざす水に対する恐怖心と向き合い、水との関わりに基づいたパフォーマンスを湯のまち城崎で探求する。
■その他のプログラム
・芸術文化観光専門職大学の劇場プロデュース実習の受け入れ
・豊岡市近郊で開催される舞台芸術祭「豊岡演劇祭2025」のプログラム
=====
以上12組のアーティスト・プロジェクトによるレジデンスプログラムと、それらに関連するプログラムを実施します。
来年度も城崎国際アートセンターの活動にご注目いただければ幸いです。
2025年3月12日
城崎国際アートセンター
■公募について
2024年6月1日(月)~7月12日(金)の期間で募集を行い、21か国から66件の応募があり、8月に選考会を開催し、各アーティストへのヒアリングと日程調整を経て、9件のプロジェクトを採択することを決定しました。
■選考委員
「2025年度 アーティスト・イン・レジデンス プログラム」選考委員
市原佐都子(城崎国際アートセンター芸術監督、劇作家、演出家、小説家、Q主宰)※選考委員長
内野 儀(学習院女子大学 教授、パフォーマンス研究)
高嶺 格(美術家、多摩美術大学 教授)
藤田一樹(ダンサー、ダンス研究)
志賀玲子(城崎国際アートセンター 館長)
吉田雄一郎(城崎国際アートセンター プログラムディレクター)
橋本麻希(城崎国際アートセンター 地域連携ディレクター)
■選考基準
【社会への応答】私たちが生きる現在の社会や環境に対して、芸術活動を通して何らかの応答がなされているか
【批評的創造性】既存の価値や常識を批評的にとらえ、芸術面においてそれらを更新する可能性を有しているか
【交流の創出】滞在前・中・後に採択プロジェクトを通して、新たな交流を生み出す意志や可能性を有しているか
■選考会と日程調整
選考会では、上記の選考基準にもとづき、各選考委員が、「採択すべき」「議論すべき」と考えるアーティスト・プロジェクトを事前に選出し、その評価をもとに全員で議論を重ねました。
その中で、まず全体で高い評価を得たアーティスト・プロジェクトを採択候補として選出しました。次に、ラインナップ全体の分野や国籍、内容などのバランスを考慮し、選考基準に合致すると思われるアーティスト・プロジェクトを採択候補に加え、最終的に10組の採択候補者を選出しました。
選考会終了後、提携プログラムと公募プログラムの採択候補アーティストの希望する滞在日程を調整するという、実務的なすり合わせを行い、最終的に9組のアーティスト・プロジェクトを「公募プログラム」として採択することを決定しました。
■採択プロジェクトについて
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TRANSIT ARTS LAB + ミツバチLINK
MiR(マネージャー・イン・レジデンス)
制作者や研究者など、アートマネジメント分野の専門人材によるレジデンスプログラム。人口減少・少子高齢化を背景に地方と都市部で広がる文化格差など、多くの課題を抱える社会状況を踏まえ、現場を支える制作者も一度立ち止まり、深く呼吸するための「制作者サバティカル」、未来に向けて協働でアイデアを深める「制作者ミーティング」などを行う。
温 又柔 + Jang-Chi + ネス・ロケ + リー・ミンチェン(李 銘宸)+ KYOTO EXPERIMENT
Cruising: Traveling Tongues
日本、フィリピン、台湾の4名のアーティストが「食」に関する物語に見出される文化やアイデンティティの多層性、混交性に着目したリサーチとクリエーションを行うパフォーマンス・プロジェクト「Traveling Tongues」。台北アーツフェスティバルによるリサーチプログラム「Cruising」の一環として展開し、台北と京都での上演を目指した滞在制作を行う。
アートクリト・シアター(藝君子劇團)
『バッコスの信女 ― ホルスタインの雌』
社会的・政治的テーマを追求し、香港の現代演劇シーンで注目の劇団、アートクリト・シアターが市原佐都子の戯曲『バッコスの信女 ― ホルスタインの雌』の広東語翻訳版の創作を行う。香港のアーティストの視点から、日本の現代演劇を再解釈し、女性のアイデンティティ、生殖の倫理、人間社会における動物の役割を巡るさまざまなジレンマを解き明かそうとする。
レウ・ウィジェ + 和田ながら
massageXgossip
インドネシアの振付家 レウ・ウィジェと日本の演出家 和田ながらという異なる背景を持つ二人が、2024年のバンコクと台北でのADAMアーティストラボから取り組むコラボレーション。マッサージとゴシップを動きと語りというパフォーマティブな要素として掛け合わせ、その関係性を手掛かりに、互いの文化や言葉、芸術領域を横断し、新たな表現言語を探求する。
ワン・チャミン/シェイクスピアズ・ワイルド・シスターズ・グループ + タニノクロウ/庭劇団ペニノ
『誠實浴池』
劇作家・演出家として、ともに国際舞台で活躍する王嘉明(台湾)とタニノクロウ(日本))の二人が川端康成の晩年の傑作小説『眠れる美女』から着想し、共同執筆・演出で、2024年に台湾で初演し、大きな話題を呼んだ公演の再演。両国の文化に根付く銭湯を舞台に、台湾と日本の8名の個性的な俳優たちによって、不思議で心地よい大人のための寓話が立ち上がる。
ベアトリス・サノ + エドゥアルド・フクシマ
Situation of Experimentation
ブラジル・サンパウロを拠点に活動する振付家・ダンサーのベアトリス・サノによる、「立つ」「歩く」といった基礎的な行為の探究をもとに創作するダンスパフォーマンス。ダンサーのエドゥアルド・フクシマ、音楽家のチコ・ライプホルツ、映像作家のセルジオ・シルヴァ、舞台美術家のヒデキ・マツカ、ドラマトゥルクのジュリア・ローシャらが参加する。
中間アヤカ + ルーシー・オートマン + カトリン・リッべ + 下寺孝典[TAIYA]
Echoes from within the Kitchen
ダンサーの中間アヤカ、ドラマトゥルクのルーシー・オートマン、アーティストのカトリン・リッべ 、屋台建築家の下寺孝典[TAIYA]による領域横断プロジェクト。家事労働をテーマにした映像作品《キッチンの記号論》(マーサ・ロスラー/1975)の発表から50年、現代における労働空間としてのキッチンの持つ社会的意味を考察し、新たな表現の可能性を模索する。
森 あらた
100万匹の猿
「ひきこもりだった17年前に日本を飛び出し映像作家となった<私>は故郷へ戻り、あの時日本を出ていなかったらいたはずの、もう一人の自分と出会う旅に出る」
映像作家の森あらたが「ロスジェネ世代」を手掛かりに、サイコドラマ(=演劇を使った心理療法)の手法を用いて、現実と非現実、自己と他者、演劇と映像といった境界を超え、現代社会の分断を見つめる。
パスパルトゥー・デュオ + イノヤマランド
Dispatches
パスパルトゥー・デュオ(イタリア)とイノヤマランド(日本)という、ともに電子音響機材を用いて活動する二組のデュオがラジオの中継技術を活用して創作する実験的パフォーマンス。劇場内に配置される複数のFMトランスミッターとポータブルラジオによって、空間自体を音楽的装置に変容させ、絶え間なく変化する音環境の中で観客に没入的な鑑賞体験をもたらす。
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以上、9組のアーティスト、プロジェクトを「公募プログラム」として採択しました。
【公募以外のプログラム】
公募プログラム以外では、以下のプログラムを予定しています。
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■提携プログラム
国内外の芸術団体等との連携によって実施するプログラム
小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク
ダンス作品第3番
独自の動きを創造するメカニズム「フィジカル・カタルシス」を研究開発してきた小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクがヨコハマダンスコレクション2022のコンペIにて受賞した城崎国際アートセンター賞の副賞として実施する滞在制作。「世界に羽ばたく次世代クリエイターのためのDaBY 国際ダンスプロジェクト “Wings”」の一環で、3番目のダンス作品を創作する。
平田オリザ + 中堀海都
シアターオペラ『その星には音がないー時計仕掛けの宇宙ー』
劇作家・演出家の平田オリザと作曲家の中堀海都によるシアターオペラ第二弾。宇宙と心象をテーマに、最新の立体音響技術を用いて、平田の現代口語演劇と中堀のヴォカリーズ(歌詞を伴わず、声のみを使う歌唱法)による現代音楽アリアが交互に展開する多次元的空間を表現。現代演劇、現代音楽、現代アートが融合する総合芸術作品としての完成を目指す。
デイナ・ミシェル
IN WATER I MUST
カナダのライブアーティスト、デイナ・ミシェルが、職場における信頼に焦点をあてた前作を経て、「水」をテーマに異なる信頼のあり方を探る新作のクリエーション。水泳に関して、アーティスト個人が持つ経験とさまざまな共同体が有する社会的・歴史的背景、その両方に根ざす水に対する恐怖心と向き合い、水との関わりに基づいたパフォーマンスを湯のまち城崎で探求する。
■その他のプログラム
・芸術文化観光専門職大学の劇場プロデュース実習の受け入れ
・豊岡市近郊で開催される舞台芸術祭「豊岡演劇祭2025」のプログラム
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以上12組のアーティスト・プロジェクトによるレジデンスプログラムと、それらに関連するプログラムを実施します。
来年度も城崎国際アートセンターの活動にご注目いただければ幸いです。
2025年3月12日
城崎国際アートセンター