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ワン・チャミン/シェイクスピアズ・ワイルド・シスターズ・グループ + タニノクロウ/庭劇団ペニノ

photo by Ya-Chun YANG(楊 雅淳)

ワン・チャミン/シェイクスピアズ・ワイルド・シスターズ・グループ (王 嘉明/Chia-Ming Wang)

台湾/劇作家・演出家
台湾大学地理学科、台北芸術大学劇場芸術創作大学院卒業。現在は劇団「シェイクスピアズ・ワイルド・シスターズ・グループ」の主催。入り組んだ作風や実験性、大衆的な演出で知られる。パフォーマンス・スタイルの特殊な設計を通して、俳優たちと共同作業を行い、演劇の可能性と向き合い思索を深めている。2018年には「東京芸術祭」に招待され『珈琲時光』を、2019年には「パリ・フェスティバル・ドートンヌ」において招待公演として『ディア・ライフ(親愛的人生)』を上演し、フェスティバルの歴史において初めて台湾の戯曲作品を披露した。2009年、高雄で開催された「ワールドゲームズ2009」では開幕式第3ステージの演出を、2014年の「第51回金馬賞」では映画の2次審査と最終審査の審査員を、そして、2014年から2016年まで、「伝芸金曲賞」のキュレーター兼セレモニーディレクターを務めた。

シェイクスピアズ・ワイルド・シスターズ・グループ (莎士比亞的妹妹們的劇團)
1995年夏に設立。「シェイクスピアの妹たち」の意である劇団名は、イギリスの作家ヴァージニア・ウルフの『自分だけの部屋(A room of One’s Own)』の登場人物が由来。女性の才能を男性中心の体制からの圧迫という呪縛から解き放つという意味がある。
独創的な美学とスタイルを模索し続け、毎年実験的な新作の発表と国内外との文化交流を行う。1997年以降、多くの国・都市に招かれ、これまでに香港、マカオ、北京、上海、釜山、東京、ベルリン、シンガポール、神戸、パリ、ニューヨークなどで公演。国内外での芸術と文化の交換に加え、創作プラットフォームの運営、演劇教育の推進、文化政策への参加を続けている。

タニノクロウ/庭劇団ペニノ

日本/劇作家・演出家
1976年富山県出身。庭劇団ペニノの主宰、座付き劇作・演出家。セゾン文化財団シニアフェロー(2015年まで)。2000年医学部在学中に庭劇団ペニノを旗揚げ。以降全作品の脚本・演出を手掛ける。ヨーロッパを中心に、国内外の主要な演劇祭に多数招聘。2016年『地獄谷温泉 無明ノ宿』にて第60回岸田國士戯曲賞受賞。2016年北日本新聞芸術選奨受賞、第71回文化庁芸術祭優秀賞受賞。2018年富山ひまわり賞、2019年第36回とやま賞文化・芸術部門受賞。2022年7月より富山市政策参与に就任。


庭劇団ペニノ
2000年1月、昭和大学演劇部メンバー有志にて「庭劇団ペニノ」を結成。主宰であるタニノクロウが全公演の作・演出を務める。自宅マンションを改造した劇場スペース「はこぶね」や野外での公演など、緻密に作り込んだ舞台美術とともに上演空間には透徹したこだわりを持つ。国内外の主要な国際舞台芸術祭に多数招聘。また、近年VR演劇作品『ダークマスター VR』を発表するなど、活躍の場を広げている。

2025 プロジェクト

誠實浴池
  • photo by LIN Hsuan-Lang, provided by NTCH.

  • photo by LIN Hsuan-Lang, provided by NTCH.

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劇作家・演出家として、ともに国際舞台で活躍する王嘉明(台湾)とタニノクロウ(日本))の二人が川端康成の晩年の傑作小説『眠れる美女』から着想し、共同執筆・演出で、2024年に台湾で初演し、大きな話題を呼んだ公演の再演。両国の文化に根付く銭湯を舞台に、台湾と日本の8名の個性的な俳優たちによって、不思議で心地よい大人のための寓話が立ち上がる。
初演・委嘱:國家戯劇院(台湾台北国立劇場)